今借りているカードローンが延滞するかもしれない…
これ以上利息が増えたら生活できなくなる
このように悩んでいませんか?
カードローンの遅延延滞金は、現在借り入れしている利率よりも高くなります。
早期に返済計画を立てないと、払えなくなってしまうのです。
そこでこの記事ではカードローンの遅延延滞金の利率について紹介し、あわせて計算方法や具体的な対処方法を解説していきます。
本記事を読めば遅延延滞金の対処法が明確に理解でき、返済で頭いっぱいの生活から抜け出せるでしょう。
- カードローンの遅延損害金の利率は20%の会社が多い
- 遅延損害金は1日ごとに加算されていく
- 完済できないまま時間が経過すると法的措置がとられる
- 事前に相談すれば一定期間の猶予がもらえる可能性もある
目次
主要カードローン会社の遅延損害金の利率
銀行カードローン | 損害遅延金の利率 |
---|---|
三井住友銀行カードローン | 19.94% |
みずほ銀行カードローン | 19.9% |
楽天銀行スーパーローン | 19.9% |
PayPay銀行カードローン | 年20.0% |
auじぶん銀行カードローン | 年18.0% |
りそな銀行カードローン | 年14.0% |
オリックス銀行カードローン | 借入残高にかかる借入利率+2.1% |
東京スター銀行カードローン | 20.0% |
千葉銀行カードローン | 19.8% |
信販会社 | 損害遅延金の利率 |
---|---|
オリコ | 18.0% |
JCB | 20.0% |
クレディセゾン | 17.52%〜20.0% |
セディナ | 20.0% |
ジャックス | 20.0% |
主要カードローン会社の遅延損害金の利率を表にまとめました。
基本的に遅延損害金は20.0%で設定されていることがわかります。
カードローンの遅延損害金の対象とは?
カードローンにおける遅延損害金は、滞納している金額にかかります。
支払っていない金額に対して、期日の翌日からかかるのです。
例えば200万円の借り入れをしている方が、20万円分を延滞したとしましょう。
このとき、残債の20万円に対してカードローン会社で定められた利率が上乗せされます。
返済期日の翌日に残っている金額に対して、一定の利率が上乗せされるのです。
遅延損害金に関することは以下でもまとめていきます。
遅延損害金を支払わないとどうなる?
遅延損害金を支払わないと、訴訟などを起こされて強制的に支払うことになりかねません。
強制執行になると自分の財産が差し押さえになってしまうことを理解しておきましょう。
- 差し押さえとは?
- 貸金業社などお金を貸している側が残債を回収するために、債務者の財産や権利の処分を公的に禁止することです。
差し押さえになると自分が所有している財産(車・不動産・株式)は強制的に売却され、最悪の場合借金だけが残ってしまいます。
遅延損害金を支払わない行為で解決できる問題は何もないため、借金返済のために対策を取りましょう。
遅延損害金が発生すると新たな借入や自動融資はできない
遅延損害金が発生すると、新たな借り入れや自動融資は受けられなくなります。
信用情報機関に事故情報が登録され、ブラック認定されてしまうからです。
- 貸金業社からの借り入れ
- クレジットカードの新規発行
- 第三者の保証人になることなど
遅延損害金が発生すると、上記の事柄ができなくなります。
貸金業社から「返済能力がない」と判断されてしまうからです。
カードローンの遅延損害金の計算式
遅延損害金は以下のように計算されます。
例えば100万円の借り入れをした方が、10万円の残債を20日間延滞(遅延損害金20.0%)したケースでは以下の計算になります。
つまり、このケースでは残債の10万円+1,095円を支払う必要があるのです。
消費者金融カードローンなどの利息上限は、20%までと貸金業法によって定められています。
また民法の改正により、遅延損害金の法定利率は5%から3%に引き下げられていることも事前に理解しておきましょう。
つまり、民法の改正で3%に引き下げられたとしても、契約者は契約時に合意した利率を支払わなければなりません。
無利息期間中に遅延損害金が発生した場合は利息は発生する?
結論、無利息期間中でも遅延損害金が発生したら利息はかかります。
そのため契約しているカードローンの遅延損害金利率を確認し、最優先で返済することが大切です。
カードローンの遅延損害金が発生したときの安全な支払方法
遅延損害金が発生してしまった方は、迅速な対応が必要です。
トラブルなく支払いを進めるために、以下の方法を実施しましょう。
遅延損害金が発生したことを確認後、その日のうちに準備をする
遅延損害金が発生してしまったことを確認したら、その日のうちに支払いの準備をしましょう。
利息は毎日かかるため、放置していたらみるみる膨らむからです。
遅延損害金は上記の計算方法で算出されます。
借入残高が0にならない限り遅延損害金は発生し続けるため、即日準備を始めましょう。
- 不用品を売却する
- 給料の前借りを検討する
- 単発のアルバイトに申し込む
遅延損害金+返済金額を返済する
資金の準備が整ったら、遅延損害金と残債を返済しましょう。
全額集まっていないケースでも、今用意できた金額の返済をおすすめします。
このステップで完済できなかった方は、資金の準備に戻りましょう。
返済が滞ってしまうと差し押さえになる可能性があるため、早期の対策をおすすめします。
返済明細を受け取り、返済完了
これまでのステップを踏んで遅延損害金+残債の返済が完了したら、返済明細(完済証明書)を受け取ります。
返済明細の受け取り方はカードローン会社によって異なるため、借り入れ先の発行方法を確認してみましょう。
遅延損害金が発生してしまった方は、信用情報機関にその旨が登録されてしまいます。
金融機関と取引をするときは返済能力を証明する必要があるため、破棄してしまわないように注意してください。
カードローンの遅延損害金が返済できない場合の対処法
遅延損害金が返済できないときは、1日でも早く対処する必要があります。
具体的には以下3つの方法が有効です。
カードローン会社に相談する
「期日までに返済できない」という方は、いち早くカードローン会社に相談しましょう。
法的手続きの進行を一時的に送らせてもらえる可能性があるからです。
なお、カードローン会社に相談せずに延滞していると、最速で手続きが行われる可能性が高まります。
返済見込みの有無に関わらず、現在の状況を相談するようにしましょう。
滞納から5年が経過したときは消滅時効にできる可能性がある
遅延損害金が発生してから5年以上経過したときは、消滅時効にできる可能性があります。
具体的に消滅時効になるケースは、以下のような通知が借り入れ先からなかったときです。
- 自宅に支払いの催促が送られてこない
- 債権回収会社への債権移譲が行われない
- 差し押さえ・仮差押さえ・仮処分が履行されない
上記のような通知が借り入れ先からないまま5年が経過すると、現在の借金は消滅時効になる可能性があります。
しかし、基本的に個人の借金を借り入れ先が5年間放置することはありません。
消滅時効になる可能性に賭けた結果、財産を差し押さえられてしまわないように、コツコツ返済することをおすすめします。
リスクはあるが任意整理を検討する
遅延損害金が返済できないときは、任意整理を検討してみましょう。
借金を減額させて支払いが楽になる可能性があるからです。
- 任意整理とは?
- 弁護士・司法書士が代理人になって貸金業社と交渉し、金利の引き直し計算やカットを依頼する手続きのことです。自己破産や民事再生を避けつつ、実際の返済額を減らせるメリットがあります。
一方任意整理は信用情報に傷をつけるデメリットもあります。
任意整理をしたタイミングで、信用情報機関に事故情報として登録されてしまうのです。
信用情報に大きな傷がつくリスクを受け入れられる方は、任意整理での対処をおすすめします。
カードローンの遅延損害金についてよくある質問
カードローンの遅延損害金は一刻も早く返済しなければなりません。
はじめて損害金が発生してしまった方は、よくある質問を確認しながら返済計画を立ててみましょう。
遅延損害金が発生すると信用情報に傷はつく?
結論、遅延損害金が発生すると信用情報に傷がつきます。
日本貸金業協会によると、貸金業者は契約内容に関して以下の情報を登録すると言われています。
- 契約年月日
- 貸し付けの金額
- 貸し付けの残高
- 元本または利息の支払い遅延の有無
- 総量規制の除外契約・例外契約に該当する場合はその旨
貸金業者から借りたお金を期日までに返済できなかったとき、支払い遅延の事実が登録されてしまいます。
情報の登録は貸金業者の義務になっているため、この手続きを避けることはできないでしょう。
カードローンは1日延滞しただけで遅延損害金が発生する?
原則、1日延滞すると損害遅延金が発生します。
ただし、事前に問い合わせて交渉しているケースなど、一部の状況では発生しない可能性も考えられるでしょう。
遅延損害金を少しでも減らすために、「返済できる見込みはあるのか」「いつ返済できるのか」を貸金業者に相談してみましょう。
遅延損害金の利率が低いカードローン会社はどこ?
遅延損害金の利率はほとんどの会社が20%で設定しています。
そのため、遅延損害金の低さではほとんど選択できないようになっているのです。
遅延損害金を放置していると法的措置は取られる?
結論、遅延損害金を放置していると法的措置(裁判手続き)を取られる可能性が高くなります。
返済できる見込みがなく、貸金業者が損をしている状態になっているからです。
- 債権回収会社への債務移譲
- 自宅への催促通知
- 残債と遅延損害金の一括請求
貸金業者は法的措置の事前準備として、上記の対応をとります。
財産の差し押さえや裁判を避けたい方は、早めに返済しましょう。
カードローンの遅延損害金は重たいペナルティのため気をつけよう
この記事ではカードローンの損害遅延金について、概要や対処法をまとめていきました。
損害遅延金とは、期日までに返済できなかったローンに対してかかる追加利息のことです。
ローンを延滞すると、信用情報が傷ついてしまいます。
最悪のケースでは裁判や差し押さえなどの法的措置が履行されてしまうため、注意しましょう。
宮野茉莉子
1984年生まれ。東京女子大学卒業後、野村證券に入社。ファイナンシャルプランナーとして活躍。2011年よりフリーランスでライターとして活動し、マネー分野の記事を執筆している。
得意分野:金融商品、投資
資格:2級FP技能士、証券外務員一種、中学高校社会科教員免許