テレワークを採用する企業が増え、オンラインで気軽にやりとりできるビジネスチャットツールの人気も高まっています。
しかし、費用面が気になってなかなか導入に踏み切れない企業も多いでしょう。そんな時には、無料のツールから導入してみるのがおすすめです。
本記事では、ビジネスチャットツールとは何か解説するとともに、導入するメリット、無料で使えるおすすめのビジネスチャットツールを紹介します。費用を抑えてビジネスチャットツールを導入したい方は、参考にしてみてください。
目次
ビジネスチャットツールとは
ビジネスチャットツールとは、ビジネスにおけるやりとりに特化したチャットツールのこと。
LINEやFacebook Messengerなどの個人向けチャットツールを、ビジネス用にバージョンアップさせたものと考えるとわかりやすいでしょう。
基本機能には以下があげられます。
- 1対1のテキストチャット
- 複数名でのグループチャット
- 音声通話/ビデオ通話
- ファイル共有、保存
- メッセージの検索・タグ付けやスレッド表示
【おすすめを選びたい】ビジネスチャットツールの比較ポイント
比較ポイント①|操作性
ビジネスチャットツールは、社内コミュニケーションを活性化、ならびに効率化するために導入します。しかし、操作がわかりづらいものを導入してしまうと、導入目的を叶えられません。
「ビジネスチャットツールを導入したのに、あまり活用されていない」と悩まないためにも、誰にとっても使いやすいツールを選びましょう。
比較ポイント②|機能性
ビジネスチャットツールは各製品によって、機能が多種多様です。
チャットによるやりとりに特化したツールもあれば、タスク管理や安否確認、アンケートなど、プラスアルファの機能が豊富なツールもあるでしょう。
ビジネスチャットツールを選定する前に、どんな機能を求めるか整理しておくとスムーズです。
比較ポイント③|他サービスとの提携事情
ビジネスチャットツール単体でも便利ですが、外部サービスと連携することでより業務の効率化につながります。
- 勤怠管理システムと連携させて、ビジネスチャットツールから打刻できるようにする
- 経費精算システムと連携させて、経費申請があった際にビジネスチャットツールから通知を受け取る
- SFAと連携させて、ビジネスチャットツールでのやりとりをSFA内にも反映させる
こういった使い方を検討している場合は、自社システムと連携できるか確認してから導入しましょう。
比較ポイント④|コスト
ビジネスチャットツールは、基本的に毎月の利用料金が発生します。1ユーザーごとの従量課金制の場合もあれば、1社ごとの固定料金制の場合もありますが、無理なく使い続けられる金額か確認しておきましょう。
無料で使えるビジネスチャットツールを導入する場合、機能やユーザー数、ファイル容量などが制限されているのが一般的なので、従業員数が増えたタイミングで有料プランに切り替えるのもおすすめです。
比較ポイント⑤|セキュリティ
ビジネスチャットツールには、業務に関するさまざまなやりとりが保存されるため、情報漏洩や不正利用には注意しなければなりません。導入する際には、どんなセキュリティ対策が取られているか確認しておきましょう。
セキュリティ対策の例には、以下があげられます。
- IPアドレスによるアクセス制限
- 部署やユーザー毎の利用機能の制限
- 二段階認証
- 暗号化
- ログ監視機能
【比較】おすすめの無料ビジネスチャットツール6選
サービス名 | 無料の条件 | 月額料金(税込) |
Google Chat | 個人間の利用は無料 | 680円〜/名(年払いの月額) |
Chatwork | ユーザー数:100名まで ストレージ:5GB/組織 その他一部機能制限あり | 770円〜/名(年払いの月額) |
Slack | ワークスペース:1つまで 音声通話:1対1まで など機能制限あり | 925円〜/名(年払いの月額) |
Microsoft Teams | グループ通話:60分まで ミーティング参加者:100名まで ※個人・家庭向けプラン | 658円〜/名(年払いの月額) |
LINE WORKS | ユーザー数:30名まで ストレージ:5GBまで その他一部機能制限あり | 495円〜/名(年払いの月額) |
Talknote | 14日間まで | 要問合せ |
おすすめの無料ビジネスチャットツール①|Google Chat
出典:https://workspace.google.co.jp/intl/ja/products/chat/
『Google Chat(グーグルチャット)』は、Google社が提供する無料で使えるビジネスチャットツールです。
個人での利用の場合は無料ですぐにチャットでき、法人での利用の場合はGoogle Workspaceのサブスクリプションサービスの一部として提供されます。GmailやGoogle Meetなど、他のアプリケーションとデータを統合しながら使えるのが便利なポイントでしょう。
カレンダーやドキュメント、スプレッドシートなど、Googleのアプリケーションをビジネスに活用中の企業には、とくにおすすめのビジネスチャットツールです。
無料の条件 | 月額料金(税要問合せ) |
個人間の利用は無料 | 680円〜/名(年払いの月額) |
おすすめの無料ビジネスチャットツール②|Chatwork
出典:https://go.chatwork.com/ja/
『Chatwork(チャットワーク)』は、株式会社kubell(旧:Chatwork株式会社)が提供するビジネスチャットツールです。国産の中小企業向けビジネスチャットツールとして人気を集めており、32万8,000社もの企業に導入されています(※)。
チャットや音声通話、ビデオ通話、ファイル共有やタスク管理などシンプルで簡単な機能がそろい、ユーザー数100名、ストレージは5GBまでなどの制限はありますが、まずは無料で利用できるのが魅力です。
カレンダーや経費精算システム、受付システムなど、外部システムとの連携にも柔軟に対応しています。
無料の条件 | 月額料金(税込) |
ユーザー数:100名まで ストレージ:5GB/組織 その他一部機能制限あり | 770円〜/名(年払いの月額) |
※“Chatwork公式HP”参照
おすすめの無料ビジネスチャットツール③|Slack
出典:https://slack.com/intl/ja-jp/
『Slack(スラック)』は、株式会社セールスフォース・ジャパンが提供するビジネスチャットツールです。
部署やプロジェクト、案件別にチャンネルを作成してチャットできるのが特徴で、チーム内での情報共有にぴったり。Slack コネクト機能を利用すれば、組織外の人も招待してコミュニケーションを取れます。
誰でも閲覧できるパブリックチャンネルだけでなく、招待されたメンバー以外閲覧・検索できないプライベートチャンネルも利用でき、機密性の高い内容もSlack上で共有可能です。
機能の制限はありますが、有料プランだけでなく無料プランも用意されています。
無料の条件 | 月額料金(税込) |
ワークスペース:1つまで 音声通話:1対1まで など機能制限あり | 925円〜/名(年払いの月額) |
おすすめの無料ビジネスチャットツール④|Microsoft Teams
出典:https://www.microsoft.com/ja-JP/microsoft-teams/group-chat-software
『Microsoft Teams(マイクロソフトチームズ)』は、Microsoft社が提供するコミュニケーションアプリで、ビジネスチャットツールとしても活用できます。
チャットや通話、ビデオ会議などのコミュニケーション機能がひとつにまとまっており、情報共有をこれひとつで完結。Microsoft365と連携させることで、WordやPowerPoint、Excelなどの共同編集も可能です。
個人利用向けプランであればまずは無料で利用でき、法人向の場合は1ユーザーあたり月額658円(税込)から導入できます。
無料の条件 | 月額料金(税込) |
グループ通話:60分まで ミーティング参加者:100名まで ※個人・家庭向けプラン | 658円〜/名(年払いの月額) |
おすすめの無料ビジネスチャットツール⑤|LINE WORKS
出典:https://line.worksmobile.com/jp/
『LINE WORKS(ラインワークス)』は、LINE WORKS株式会社が提供するビジネスチャットツールです。
LINEでチャットするような感覚で使えるビジネスチャットツールで、テキストのみならず豊富なスタンプも活用しながら気軽にコミュニケーションを取れます。
情報共有に便利なノート機能、スケジュールをカレンダーで管理できる予定機能など、チャット以外の便利な機能も豊富です。
無料の条件 | 月額料金(税込) |
ユーザー数:30名まで ストレージ:5GBまで その他一部機能制限あり | 495円〜/名(年払いの月額) |
おすすめの無料ビジネスチャットツール⑥|Talknote
『Talknote(トークノート)』は、Talknote株式会社が提供するビジネスチャットツール・情報共有ツールです。コミュニケーションを活性化させる機能から、HR関連機能、業務効率化機能など幅広く搭載されています。
SNS感覚で情報共有が可能なノート機能や、業務を可視化できるタスク機能、従業員のモチベーションやエンゲージメントアップを期待できるサンクス機能などを利用し、社内コミュニケーションを円滑にすることが可能です。
無料プランはありませんが、14日間の無料トライアルを利用できます。
無料の条件 | 月額料金(税込) |
14日間まで | 要問合せ |
ビジネスチャットツールのメリット
手軽で迅速にメッセージを送れる
ビジネスチャットツールは、メールのように堅苦しくなく、気軽にメッセージをやりとりできます。
テキストだけでなくスタンプで反応することもできるので、返信に迷うことなくスピーディにコミュニケーションを取れるでしょう。
情報共有やタスク管理がしやすい
メールでのやりとりだと、プロジェクトや案件ごとの情報共有が煩雑になりがちです。一方ビジネスチャットツールであれば、プロジェクトや案件ごとにチャットルームを作成できるため、情報共有が簡単になります。
タスク管理機能もそなわっているので、やるべきことを共有しつつ業務を進められるのも便利でしょう。
文字だけでなく、音声やビデオで会議が可能
ビジネスチャットツールでは、チャットだけでなく音声通話やビデオ会議も使用できます。そのため、テレワーク中のオンラインミーティングや、1on1などにも活用できるでしょう。
ビジネスチャットツールさえ導入しておけば、別途ビデオ会議ツールを導入する必要がなくなるのもうれしいポイントです。
ビジネスチャットツールのデメリット
業務外のコミュニケーションが増える
気軽にコミュニケーションを取れるのは大きなメリットですが、その気軽さからコミュニケーションの量が増えます。その結果、勤務時間外や休暇中にまでメッセージが届くこともあるでしょう。
そのような事態を防ぐためにも、勤務時間外や休暇中にはメッセージを送らない、通知をオフの状態にしておくなど、運用ルールを決めておくことをおすすめします。
マナーに気を付ける
いくら気軽にメッセージを送信できるからといって、マナーを守らなくてよいわけではありません。
あくまでもビジネス用のチャットツールであることをふまえた上で、マナーに注意しながらメッセージをやりとりしましょう。
既存ツールとの使い分けが難しくなる
「ビジネスチャットツールを導入したものの、メールとどう使い分けるべき?」「Aの案件はチャットを使っているが、Bではメールでやりとりしていて混乱する」など、使い分けで悩むこともあるでしょう。
現場の人々をなるべく困らせないために、使い分け方法や活用シーンについてルールを決めておくことをおすすめします。
おすすめのビジネスチャットツールのまとめ
ビジネスチャットツールを導入すれば、社内のコミュニケーションを活性化できます。テレワーク中でもスムーズに情報を共有でき、生産性アップにつながるでしょう。
本記事で紹介したように、まずは無料で使えるビジネスチャットツールも多いため、試しに導入してみるのもおすすめです。各製品をより詳しく比較したい方は、資料の一括請求も活用してみてください。
※本記事では厚生労働省のガイドラインとデジタル庁のワークライフバランスとDX推進に準じ、それを達成する手段と正規の勤怠管理システムを紹介しています。
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