IP電話とは、従来の電話と異なり、インターネット通信を利用して音声を届ける通話方法となります。
IP電話を利用すると料金が安くなることから、IP電話を導入したい方々も多いことでしょう。
この記事は、おすすめのIP電話サービス・IP電話アプリ、IP電話のメリット・デメリット、活用する際の注意点等について解説します。
目次
IP電話とは?
こちらでは、IP電話と従来の電話の違いと特色について解説します。
IP電話は今風?
従来の電話は、そもそも基地局経由で相手に声を届けていました。
おそらく、現在のお電話を利用している方々からすれば、「それで当たり前じゃないの?」と感じるかもしれません。
しかし、IP電話はメール等と同じように声をデジタル化し、相手の元に届けて復元しています。
このIP電話とは、IP(Internet Protocol)という通信方式を利用した電話サービスです。
インターネットに接続して音声を届ける通話方法なのです。
もちろん、機械仕掛けの声と言うわけではなく、通常の音声通話と同じ品質で相手方と話せます。
IP電話は激安?
IP電話は、電話交換機に相手の電話番号を伝え、各地の基地局を経由して通話する方法と全く異なります。
そのため、電話の相手との距離が遠いと通話の品質は低下、更に通話料金が上がるということもありません。
IP電話なら、従来型の電話回線より割安な料金で通話が可能な他、通話料金を無料としている業者もあります。
この割安な電話料がIP電話の最大の魅力です。
おすすめのIP電話サービス5選を比較!
こちらでは、5つのおすすめIP電話サービスについて紹介します。
VoiceConnect
出典:https://www.nesic.co.jp/solution/voice/voiceconnect.html
「NECネッツエスアイ株式会社」が提供する音声クラウドサービスです。
自社で音声システムを持たず、標準的な内線機能が利用できます。
コンタクトセンター機能・既存音声システムとの連携、端末提供等さまざまなオプションが用意されています。
VoiceConnectの機能
大きく分けて「標準機能」「コンタクトセンター機能」の2つがあります。
(1)標準機能
- 内線・外線発着信
- 転送
- 保留
- 代理応答等
(2)コンタクトセンター機能
- 内線通話録音
- 内線CTI連携
参考価格
事例をあげて初期費用・月額利用料を見ていきましょう。
[提供条件:1](例)内線数40まで・同時接続数3ch~(最大10ch)
- 初期費:55,000円~
- 月額利用料:23,100円~
例:内線数100まで(最大300内線)・同時接続数10ch~(最大100ch)
- 初期費:330,000円~
- 月額利用料:85,000円~
- 契約:5年
- 月額利用料:550円/台~
OSORA
出典:https://scene-live.com/service/osora/
「株式会社Scene Live (シーンライブ)」が提供する音声クラウドサービスです。
様々なクラウドシステムと連携拡張性の高いインサイドセールス向けコールシステムを実現、質の高い電話対応に期待できます。
クラウド型なので、工事不要で簡単に導入でき、利用料金も非常に抑えられ、大規模コールセンターにも対応可能です。
OSORAの機能
標準機能として主に4つがあります。
(1)全通話録音・履歴
全ての通話履歴を確認、外線通話を自動的に録音可能です。
(2)アナウンス設定
営業時間外などの着信時に、自動音声の切り替え・着信時アナウンス対応時間の設定が可能です。
(3)ポップアップ
着信があった際に、電話帳から顧客を特定しポップアップを表示、顧客に合わせた対応が可能です。
(4)モニタリングささやき画面
管理者は、コール状況を視覚的に把握することが可能です。
サービス料金
基本的なサービス料金は次の通りです。
(1)システム基本料・端末
- システム基本料:3,300円/システム
- 端末:1,100円/台
(2)IP電話・OKEMO回線初期費用
- 市外局番号(050・03・06・011・092・052):1,430円/番号
- フリーダイヤル(0120・0800):3,080円/番号
- フリーダイヤルDX(0120・0800):1,980円/番号
- ch追加(1番号における同時通話数):2,200/作業
- 電話オプション追加:1,980円/番号
(3)IP電話・OKEMO回線月額料金
- 市外局番号(050・03・06・011・092・052):550円/番号
- フリーダイヤル(0120・0800):2,200円/番号
- フリーダイヤルDX(0120・0800):3,300円/番号
- 通常ch追加(1番号における同時通話数):1,100円/作業
- ダイヤルインch(番号をまたいで利用できるch):2,200円/作業
INNOVERA
「株式会社プロディライト」が提供するテレワーク電話システムです。
会社の代表番号をはじめ、市外局番の場所を選ばず受発信可能です。
電話機だけでなくスマホやPCでも利用可能で、多大なコストをかけずに効率的な業務に役立ちます。
INNOVERAの機能
INNOVERAの機能として主に4つがあります。
(1)INNOVERA PBX
全ての通話を自動で録音、データ量による制限はなく、全ての録音データを6ヶ月間保存可能です。
(2)INNOVERA Outbound
発信から情報入力・確定まで一連のコールワークを、マウスに沿えた人差し指一本で完結できます。
(3)INNOVERA AutoCall
完全自動の一斉発報システムで、単なる情報配信だけに留まらず、IVR(音声ガイダンス)で着信者の意思確認まで行います。
(4)INNOVERA API
外部システムをAPIで繋ぐことで、自社サービスを拡張することが可能です。
サービス料金
INNOVERA PBXの場合、IP-Lineにすることで、他社にはない90秒課金を利用可能です。
それ以外の料金は要確認です。
Connect Agency
出典:https://www.connectagency.co.jp/
「株式会社コネクトエージェンシー」が提供するクラウド型IP電話サービスです。
コンプライアンス対策に役立つ全通話録音機能、事業立ち上げの電話設備、電話回線等、必須アイテムをワンストップで利用できます。
Connect Agencyの機能
Connect Agencyでは主に次の機能があります。
- 時間外アナウンス:時間外のアナウンスを設定でき、突発的な事態の際にもすぐに対応。
- コールキューイング (待ち呼):応答可能なスタッフ・オペレーターがいない場合、 ガイダンスを流す。
- ACD (着信呼分配):ルールに応じて着信呼を振り分け。
- IVR (音声ナビ):発着信の目的に応じた着信先を、音声・ボタン操作で振り分け。
- 通話録音:通話を録音し、WEB管理画面からPC上で再生・ダウンロードが可能。
- リアルタイムモニタリング:お客様とオペレーターの通話をSV/管理者がリアルタイムでステータスを確認、強制割り込み・ログインのチェックアウトも可能。
- 統計レポート:発信別・着信別・スキルグループ別・エージェント別にレポート集計が可能。
- スキルグループ別着信:1名のオペレーターに複数業務の受電対応を任せる場合、入電窓口別にスキル付与が可能。
サービス料金
通話料金は次の通りです。
- 発信課金:(固定電話)0.05円/秒 (携帯電話・PHS)0.20円/秒
- 発信課金:(固定電話)3円/分 (携帯電話・PHS)12円/分
他の料金は要確認です。
CLOUD PHONE
出典:https://012cloud.jp/service/iot_tell
「株式会社Wiz(ワイズ)」が提供する、スマートフォンで固定電話の内線・外線通話を利用できるサービスです。
会社の電話番号を発信元として、普段使用しているスマートフォンから外線通話を行うことが可能です。
発信先の相手には会社の電話番号が表示され、相手方から電話に出てもらいやすくなります。
また、会社の電話番号にかかってきた着信への応答もスマートフォンで行えます。
CLOUD PHONEの機能
CLOUD PHONEでは主に次の機能があります。
(1)スマートフォンで会社電話番号を利用した外線通話
スマートフォンで相手方に電話しても、会社の固定電話の番号が表示されます。
(2)スマートフォンで内線通話が無料
従業員が外出先でも、スマートフォンで内線通話として無料で利用できます。
(3)外出先へ転送した電話も無料
スマートフォンがビジネスフォンになるので、電話の転送自体が不要です。
(4)録音機能が無料
通話内容の録音が必要になる場合でも無料で利用可能です。
(5)3回線以上の電話番号契約が可能
電話番号は3番号以上チャネル複数の利用が可能、部署・業務内容ごとに代表番号を利用するシーンで役立ちます。
サービス料金
利用料金を次の事例でみてみましょう。
例:基本機能で契約
①月額料金
月額料金 | 金額 |
---|---|
回線使用料(2ch標準) | 1,100円/番号 |
システム基本料金(3AC標準) | 9,900円 |
保守サービス | 2,200円 |
②初期費用
初期費用 | 金額 |
---|---|
番号発行手数料 | 2,750円 |
番号ポータビリティ手数料 | 4,400円 |
IP電話機代金 | 13,915円~34,309円 |
電話機設定費 | 1,500円/台 |
スマホアプリ設定費 | 1,100/台 |
機器送料 | 990円~/1設場 |
icomルータ設定費 | 16,500円 |
YAMAHAルーター機器代金 | 51,150円 |
YAMAHAルーター設定費用 | 33,000円 |
おすすめのIP電話アプリ5選を比較!
こちらでは、5つのおすすめIP電話アプリについて紹介します。
050 plus
出典:https://www.ntt.com/personal/services/phone/ip/050plus.html
「NTT Communications Corporation」が提供する無料電話アプリサービスですが通話料はかかります。
スマートフォンから携帯電話等の通話料がおトクになるIP電話アプリで、通話料金をお得に節約したい方々へ最適です。
050 plusの機能
050 plusでは主に次の機能があります。
- 050から始まる電話番号でのIP電話(発信・着信)
- 留守番電話(90秒のメッセージを20件、168時間保管)
- おトク額表示機能
- キーパッド変更機能
- 着信音変更機能
- メッセージ機能(テキスト、画像、動画送受信機能)
- 電話帳グループ機能
- お友達紹介機能
- 無料通話先050番号判別機能
- ミュート機能、スピーカー機能、保留機能
- ネットワークモニタ機能
- プッシュ着信通知機能
サービス料金
通話料金は次の通りです。
- 携帯→1分17.6円
- 固定電話→3分8.8円
- 「050 plus」同士や提携先の「050番号」→24時間無料
G-Call050
出典:https://www.g-call.com/050/index.php?pg=5
「株式会社ジーエーピー」が提供する電話アプリサービスです。
iPhone・AndroidはもちろんiPad・iPod touchにも対応可能です。
スマートフォンの国内・国際電話の通話料を大幅に節約可能です。
G-Call050の機能
G-Call050では主に次の機能があります。
(1)050電話番号が持てる
世界中どこにいても、家族、友人、得意先は、ご自身の050電話番号へ連絡することができます。
G-Callが発行した050同士なら無料で通話可能です。
(2)アプリを起動させてなくても着信可
バックグラウンド起動時、アプリを終了させた状態でも着信が可能です。
プッシュ通知で着信を知らせてくれます。
(3)アプリを起動させてなくても着信可
電話に出られない場合、無料の留守番電話サービスで録音、留守電モードで伝言メッセージが入ったことをメールでお知らせされます。
サービス料金
通話料金は次の通りです。
- 国内通話→固定電話へ8.8円/3分・携帯へ17.6円/分
- 海外へ通話→アメリカへ5円/分(非課税)・中国へ10円/分(非課税)・韓国へ10円/分(非課税)
- 海外旅行から日本へ→固定電話へ8.8円/3分・携帯へ17.6円/分
LaLa Call
「株式会社オプテージ」が提供する電話アプリサービスです。
現在のスマートフォンの電話番号に加え、「050」ではじまる電話番号が利用できます。
LaLa Callの機能
LaLa Callでは主に次の機能があります。
(1)050電話番号が持てる
現在のスマートフォンの電話番号+「050電話番号」となるので、1台で仕事用・プライベート用に分けて使えます。
(2)便利な留守番電話機能
登録可能メッセージ件数20件・留守番メッセージ録音時間90秒、プッシュ着信通知機能やメールへの音声添付機能もついています。
(3)トクトク表示の累計確認機能
通話ごとのおトク額が累積、累計額を確認できます。
通話履歴・明細もチェック可能です。
(4)メッセージや画像のやりとり
最大500文字のテキストを1送信でやり取り可能、コミュニケーションを彩る多数のスタンプも用意されています。
LaLa Call契約者同士で最大30人でのトークが可能です。
サービス料金
利用料金は次の通りです。
①月額基本料:110円
②通話料
- LaLa Call、ビジネスLaLa Call、eo光電話、オフィスeo光電話、光電話オフィス、050IP電話(無料提携)→24時間無料
- 携帯電話(国内)→30秒8.8円
- 固定電話(国内)→3分8.8円
- 050IP電話(有料提携)→3分8.14円
- 国際電話一覧→1分6円(非課税)
- 災害用伝言ダイヤル(171)→3分33円
FleaLine
出典:https://www.covia.jp/net/flealinelight.html
「株式会社コヴィア」が提供するインターネット電話サービスです。
コヴィアに専用サーバを設置、サーバ導入コストや運用管理コストが不要です。
内線の費用がかからず、たとえ海外支社でもインターネットに接続されている場合、内線の通信費用は無料です。
FleaLineの機能
FleaLineの基本機能は次の通りです。
- 代表番号:代表番号を050番号で設定し内線番号をグループ化、 指定グループの内線電話へ振り分けできる。
- 通話転送:050番号や内線で通話中、他の内線電話・外部の電話番号(携帯電話等)へ通話転送可能。
- 自動音声応答:着信相手に音声案内可能。
- 不在転送:不在時の着信をあらかじめ設定した番号へ転送可能。
- 管理者機能:電話番号の設定やグループの設定などの管理機能をWebブラウザで行える。
なお、必要に応じてオプションを追加しカスタマイズすることができます。
サービス料金
利用料金は次の通りです。
内線・050番号 | 初期設定費用 | 月額基本料金 |
---|---|---|
内線料金 | 無料 | 無料 |
050番号 (1番号・税込) | 1,100/ID(内線)〜 | 440円 |
通話料金(各通話・税抜)は次の通りです。
通話料金 | 金額 |
---|---|
内線通話 | 無料 |
FleaLine利用者間通話 | 無料 |
国内一般加入電話へ | 8円/3分 |
携帯電話へ | 16円/1分 |
他の050事業者へ | 8円/3分 |
Skype番号
出典:https://www.skype.com/ja/features/online-number/
「マイクロソフト社」が提供するインターネット電話アプリサービスです。
Skypeアカウントに関連付けられます。
友達・ご家族が国外に住んでいる場合、海外旅行中の場合、連絡を取りたい時はとても便利です。
Skype番号の機能
Skype番号の基本機能は次の通りです。
(1)外出時でも自宅の番号を保持
移動中でも、Skype番号があれば、自由に応答することができ、今いる地域の通話料金が適用されます。
(2)格安料金で気軽に家族と通話
国別コード・市外局番の両方を選択可能です。
これにより、エリア内の友人がご自身のSkype番号に市内通話料金で電話をかけることが可能です。
(3)25の国/地域で利用可
多数の国/地域で利用可能です。
サービス料金
課金期間 (1 か月、3 か月、または12か月) を選択して、料金を確認します。
利用する国によって異なります。
IP電話サービスとアプリを比較
こちらでは、IP電話サービス・アプリにわけて機能・料金を比較してみましょう。
機能を比較
IP電話サービス・アプリにわけて機能比較は次の通りです。
IP電話サービスの機能を比較
これまで見てきたように
- 全通話録音・履歴
- 時間外アナウンス
- モニタリング
- ポップアップ
等の基本的な機能はいずれも揃っています。
基本的な機能面ではいずれも遜色ない性能を誇っています。
ただし、小規模の会社の場合「CLOUD PHON」のようにスマートフォンで、固定電話の内線・外線通話が利用できるサービスを注目してみましょう。
普段使用しているスマートフォンから外線通話を行うことが可能なので、小規模の会社でも、相手方が安心して電話に出られます。
統一的な電話番号の使用で会社の信用UPにも役立つことでしょう。
IP電話アプリの機能を比較
プライベートでの海外への通話、海外旅行の際に国内へ電話したい場合の格安なのはどのアプリも同じです。
その中で「G-Call050」は、iPhone・AndroidはもちろんiPad・iPod touchにも対応可能なのは便利です。
また「Skype番号」はSkypeアカウントがあればすぐに導入できる点は魅力です。
料金を比較
IP電話サービス・アプリにわけて料金比較は次の通りです。
IP電話サービスの料金を比較
IP電話サービスの料金は非常に割安ですが、会社の規模で使用する内線数、通話時間、オプション数の付帯数でも異なります。
「CLOUD PHONE」のように、従業員が外出先でも、スマートフォンで内線通話として無料で利用できるサービスは非常にお得です。
IP電話アプリの料金を比較
いずれも「050」の契約者同士なら無料な点は同じです。
しかし、「LaLa Call」のように、通話ごとのおトク額が累積できるのは、文字通り「お得」です。
安さだけではなく、ポイントの累積も選定の一つと言えます。
IP電話の選び方のポイント3選
こちらでは、IP電話を選ぶ際の3つのポイントについて解説します。
- コスト面を考える
- 対応機能をチェック
- 通話回数は大丈夫?
コスト面を考える
IP電話は従来の固定電話と比較して、料金の安い点は間違いないです。
ただし、IP電話の通話料金は固定電話か携帯へ書けるのか、国内電話か国際電話にかけるのか等で差が出てしまいます。
そのため、普段かける頻度が高いケースの料金を重視して、自社に有利なIP電話を選びましょう。
対応機能をチェック
IP電話は、インターネットを利用して通話するという点は、どんな業者も同じです。
具体的なサービス内容(オプションの豊富さ等)や機能はIP電話の業者ごとで異なります。
もちろん、対応しているOSに差があることも多いです。
例えば、外回りをしながら会社に連絡する従業員が多いなら、iPhone・Android・iPad・iPod touchにも対応可能な、IP電話サービスを選ぶべきでしょう。
通話回数は大丈夫?
IP電話は、一定数の通話回数を超えると、ノイズが発生または突然通話が切断され不具合も起こりやすくなります。
規模の大きな会社ほど気を付けなければいけないリスクです。
顧客との打ち合わせの際にこのような事態が起こっては、信頼を失うおそれもあります。
通話品質を安定させて快適に利用する場合、どれ位の通話数が必要かよく確認してから契約を申込ましょう。
IP電話を利用するメリット・デメリット・注意点を比較
こちらでは、IP電話を利用するメリット・デメリット・注意点を解説しましょう。
IP電話を利用するメリット
IP電話のどの業者も、概ね3分8円で国内通話が利用できます。
また、従来の電話のように、電話だけの配線工事・機器の設置も不要なので、電話専用の回線を引く必要がありません。
また、IP電話なら、他の様々なアプリケーションと統合しやすいの点は大きなメリットです。
ボイスメールをテキストに変換、電子メールとして送信可能等の柔軟性も持ち合わせています。
更にIP電話なら、各従業員へ個別の電話番号を割り当てることも簡単です。
IP電話を利用するデメリット
IP電話では、フリーダイヤルの利用ができない点がデメリットと言えます。
フリーダイヤルとは、「0120」から始まる通話料金無料のサービスです。
しかし、フリーダイヤルの利用には電話回線を引いていることが条件であり、たとえ引いても通話料金は発生します。
その点でIP電話は不向きといえます。
また、電話回線が必要なFAXも、同様にIP電話での利用は不可能なので注意しましょう。
IP電話を利用する注意点
これはIP電話に共通する傾向ですが、インターネット環境によっては従来の電話と比べて音声の品質が落ちやすい点は注意しましょう。
音声をデータ化する以上、インターネット環境の良し悪しに左右されます。
その他、ネットワークが混雑している時間帯でも、音声の品質が下がるおそれも出てきます。
通話中に大容量のデータをダウンロードすると、音声が途切れるトラブルにつながります。
このようなことの無いように、光回線など大容量の通信が可能な設備を整えましょう。
そうすれば、固定電話と変わらない通話品質が実現できます。
例えばADSLを利用している場合、そろそろ光回線へ変更した方が無難です。
IP電話サービスの導入手順
こちらでは、IP電話サービスの導入の4種類の方法を解説します。
- 通信キャリアによるIP電話サービス
- IP電話ソフト(アプリ)
- IP-PBX
- iPBX
通信キャリアによるIP電話サービス
これは、NTTをはじめとした通信キャリアと契約し、回線の間にモデム(ONU)を挟むことでIP電話にもつながるサービスです。
自社へモデム(ONU)の設置と設定工事を要します。
そのため、ご自身の会社の電話機がこれまで通り利用できます。
初期費用を抑え、通信環境を安定させたいならこの方法が最適です。
しかし、Skype(IP電話アプリ)のように、通話料(IP電話同士)が無料ということはありません。
IP電話ソフト(アプリ)
インターネット回線のみを利用し、同じIP電話ソフト(Skype等)の相手方に対して通話するという仕組みです。
電話会社と契約しているわけではないので、基本使用料等は無料です。
設定方法はIP電話ソフトをインストールするだけでOKです。
なお、IP電話ソフト(アプリ)でも一般回線の電話機と通話することはできます。
ただし、電話会社の電話回線を通すため通話料がかかります。
IP-PBX
IP-PBXとは、従来のオフィス・事務所内で利用されてきたビジネスフォンを使用し、内線・外線通話を実現するIP電話網の交換機のことです。
企業内で構築されたネットワーク上でIP電話機を接続、内線電話網とLANを統合します。
このIP-PBX機器の設置と設定工事が必要です。
IP電話ソフトが不要なこと、通話品質が高いものの、導入コストは高い傾向にあります。
iPBX
iPBXとは、「iPBXホスティングサーバー(外部サービス)」をインターネット回線を通じて利用する方法です。
iPBXホスティングサーバーへの加入が必要となります。
IP-PBXでは施設ごとに機器を導入するものの、こちらはホスティングサーバーとの契約のみなのでコストは抑えられます。
IP電話 比較|まとめ
IP電話は法人のコスト削減に役立つサービスと言えます。
留守番機能やモニタリング機能も揃っています。
しかし、インターネット環境によっては、通話が不安定化する面に気を付けましょう。
いきなり電話が切れて、顧客が困惑しては信頼を損なう事態につながります。
そのため、まずは自社のインターネット環境をチェックし、光回線での対応を検討しましょう。
また、外回りの従業員でもスムーズに連絡が取れるよう、対応機種が豊富なIP電話サービスを利用することも大切です。