上記のように考えている方は、この記事がおすすめです。
収支管理システムは、プロジェクト単位で原価や売上などを把握でき、最適な資金運用や人員配置ができるとして、幅広い業種・業界で導入されています。
一方で、収支管理システムは多くのサービスがリリースされており、どのシステムが自社にマッチしているか分からず、導入に踏み込めない企業も多いでしょう。
そのためこの記事では、「おすすめの収支管理システム15選から比較ポイント」まで詳しく解説していきます。
- プロジェクトの可視化ができる
- 戦略的な経営判断が可能となる
- 様々な導入タイプがある
- KPIや運用ルールの策定が重要
目次
収支管理とは
収支管理とは、特定のプロジェクトや企画ごとに原価や売上、経費などを管理し、運用する仕組みを指します。
収支管理を行うことでプロジェクト進行途中でも、現状どれだけの資金を投入しており、追加予算が必要なのか、それともコストを下げる必要なのかが判断できます。
そのため、幅広い業種合や業態にて正しい経営判断、現場判断を行う上で収支管理は非常に重要視されています。
この項目では、以下の内容に沿って収支管理の概要をご紹介します。
管理項目
収支管理システムにおいて、管理項目は対象となるプロジェクトの規模や導入システムなどによっても異なります。
ですが、基本的には共通する管理項目がありますので、まずはそちらをご紹介します。
収支管理システムも主な管理項目は以下の通りです。
- 売上管理
- 予算管理
- 原価管理
上記収支管理システムの管理項目を1つずつ解説していきます。
売上管理
売上管理は、主に取り扱う商品をはじめ単価、使用する数などを管理していきます。
収支管理システムにおいてベースとなる管理項目なため、ほぼ全てのシステムで管理項目として設定されています。
また、請求書をはじめ売上伝票の発行も売上管理にカテゴライズされることが多いので、予め抑えておきましょう。
予算管理
予算管理では、予想される売上や仕入れをはじめ、人件費などを含めて設計していきます。
予算管理の性質上、プロジェクトが始まる前に実施することも多く、スムーズなプロジェクト進行には欠かせないステップです。
また、プロジェクト終了後は予算管理で打ち立てた当初の予測と実績を比較して、予実管理を行えるため、効率的かつ効果的な経営戦略には欠かせないでしょう。
原価管理
原価管理では、プロジェクト全体でかかる原価について管理します。
原価には主に仕入れ原価と製造原価の2種類あります。
仕入れ原価はプロジェクトに必要な商品や備品など、他社から物やサービスを仕入れる際に発生する資金です。
製造原価は、労務費用など製造に必要な資金を表しています。
収支管理システムの原価管理では、これらを分けて可視化していきます。
収支管理が必要な業種
収支管理はプロジェクトや企画単位で行うため、基本的にはプロジェクトを立案して納品し収益を上げる業種、業態に導入がおすすめです。
収支管理が必要な主な業種は以下の通りです。
- システム業:システムインテグレーション、SaaSやASPサービスの開発など
- 広告業:インターネットリサーチ、広告制作など
- クリエイティブ業:Web制作、ゲーム制作など
- 士業:弁護士法人、税理士法人など
- コンサルティング業:システムコンサルティング、戦略系コンサルティングなど
- イベント業:イベント企画会社、空間プロデュースなど
上記に該当する業種の場合、収支管理を行うことでプロジェクトを可視化して、より効率良く、なおかつ戦略的な収支管理により質の高いサービスが提供できるようになるでしょう。
【比較表】収支管理システムおすすめ15選を一覧表で比較
収支管理システムと一口にいっても、価格や特徴など提供サービスにより様々なため、最初から1つに絞るのは難しいです。
そのため、まずは以下の一覧表で収支管理システムを比較して、自社にマッチしそうなシステムをいくつかピックアップすると良いでしょう。
サービス名 | 価格 | 特徴 |
---|---|---|
Smile Works | 初期費用:10,000円 月額料金:9,000円 | ・経営の必要機能を網羅 ・案件ごとの管理可能 |
ZAC | 初期費用:100,000円 月額料金:50,000円~ | ・3カ月後の売上予測が可能 ・会計士目線で開発 |
OBIC7 | 問い合わせが必要 | ・プロジェクトプロセスまで管理 ・カスタマイズ性が高い |
BBJob | 初期費用:問い合わせが必要 月額料金:9,000円~ | ・分析や会計機能も充実 ・使いやすいデザイン |
プロカン | 初期費用:66,000円 月額料金:5,500円~ | ・会計管理までカバー ・3アカウントから導入可能 |
freeeプロジェクト管理 | 初期費用:問い合わせが必要 月額料金:1,980円~ | ・工数入力の簡易化 ・使いやすいデザイン |
プロジェクト管理統合ソリューション | 問い合わせが必要 | ・ITや広告業界などに特化 ・OBIC7との連携が可能 |
アラジンオフィス | 初期費用:問い合わせが必要 月額料金:3,300円~ | ・案件単位で管理可能 ・請求書の発行も対応 |
Project Director | 問い合わせが必要 | ・リアルタイムで進捗確認できる ・シミュレーション機能搭載 |
board | 初期費用:無料 月額料金:2,178円~ | ・小規模向け ・無料トライアルがある |
OBPM Neo | 初期費用:無料 月額料金:50,000円~ | ・統合型のシステム ・テンプレートが豊富 |
HUE Classic Project Management | 問い合わせが必要 | ・ボタン1つで原価算出可能 ・プロジェクト別の管理可能 |
GRANDIT miraimil | 問い合わせが必要 | ・受発注から実行予算管理まで一元管理 ・リアルタイムの現状確認が可能 |
Reforma PSA | 初期費用:無料 月額料金:30,000円~ | ・ITやWeb業界などに特化 ・企業のリソース確保がしやすい |
ALL-IN | 料金:300,000円~ | ・経営機能を網羅 ・出退勤管理も可能 |
上記の中でも、特に「Smile Works」はおすすめです。
Smile Worksは、案件ごとに売上や仕入れなどをはじめとした収支管理が可能で、工事にかかわるメンバーの労働時間を元に、収支や予実管理を行えます。
また、銀行との連携により支払いの一括操作機能なども搭載しているため、収支管理に加えて周辺業務まで効率化してくれます。
そのため、企業に経営に関する業務をトータルカバーしてくれる収支管理システムを探している方には最適なシステムです。
月額料金も比較的抑えめなため、導入における費用コストを下げたいという場合にも、Smile Worksはおすすめです。
収支管理システムのおすすめ15選を比較解説
ここからは、一覧表でご紹介した収支管理システムを1つずつ解説していきます。
Smile Works
出典:https://www.smile-works.co.jp/lp_project
Smile Worksは、株式会社スマイルワークスが提供するシステムで初期費用は10,000円、月額料金は9,000円となっています。
プロジェクト収支管理機能はもちろんワークフローや販売管理、在庫管理に給与計算など様々な機能を搭載しています。
収支管理だけでなく企業の経営において、必要な機能が網羅的に搭載されている点が1つの魅力です。
案件ごとに売上や仕入れなどの収支管理が可能で、稼働工数やかかった時間などを含めて予実管理も行えます。
複数の店舗やプロジェクトをまとめて管理できるため、会社全体の収支管理や効率化を図りたい場合にもおすすめです。
ZAC
ZACは、株式会社オロが提供するシステムで初期費用は100,000円、月額料金は50,000円~となっています。
基本的な収支管理機能は全て搭載しており案件や契約、プロジェクトごとに管理できます。
また、3カ月後の売上予測や事業部に担当者、代理店のように特定のフィルターをかけて業績の予測レポートの出力が可能です。
そのため、経営計画がより細かく高い精度で立てられるようになり、目標達成の確率を上げられます。
ZACは会計士の目線で作成されたシステムなため、導入後は収支管理を含め会計業務全般の効率化が期待できるでしょう。
OBIC7
OBIC7は、株式会社オービックが提供するシステムで、具体的な料金については問い合わせが必要です。
基本的な収支管理機能に加え営業から販売まで、プロジェクトを進める上でのプロセス全てを管理してくれます。
随時必要な機能は組み換えが可能なため、あらゆるプロジェクトに対応できる柔軟性が魅力です。
また、帳簿や分析機能も充実しているため、客観的データを基づいた経営判断がしやすくなる点も嬉しい所。
加えて、会計や給与システムとの連携も可能なため、OBIC7を中心としたバックオフィスネットワークの構築が可能となるでしょう。
BBJob
出典:https://www.project-shuushikanri.jp/bbjob/
BBJobは、株式会社シービーティーが提供するシステムで、初期費用は問い合わせが必要ですが、月額料金は9,000円~となっています。
BBJobの特徴はBBJob.netとBBJob.VBAという、2つのシステムから構成されている点です。
BBJob.netはプロジェクト収支管理全般を担当し、BBJob.VBAは分析や会計に関する機能が豊富に搭載されており、事業全般の質と効率化が期待できます。
月次ごとの収支や担当者ごとの収益なども明確化でき、収支管理の目的でもあるプロジェクトの可視化を細かく行えます。
また、システムのデザインや操作性も評価が高いため、扱いやすい収支管理システムを探している方にもおすすめです。
プロカン
出典:https://www.project-shuushikanri.jp/
プロカンは、株式会社シービーティーが提供するシステムで初期費用は66,000円、月額料金は5,500円~となっています。
プロジェクト単位の収支管理機能全般はもちろん、進行や会計管理まで行えます。
また、収支管理を部署や担当チーム、担当者ごとに分けて出力でき、ダッシュボードで一覧として確認できる点も魅力です。
自社プロジェクトの全体像の把握と共に、赤字であるプロジェクトが明確に可視化されるため、目標修正や改善策も立てやすくなります。
会計ソフトとの連携も可能なため、振込先のデータ作成や支払いまでオンラインで完結できる点も非常に便利です。
3アカウントという少ない規模感からも気軽に導入できるため、小規模で導入費用を抑えながら収支管理したい方にもおすすめです。
freeeプロジェクト管理
出典:https://www.freee.co.jp/project-management/
freeeプロジェクト管理は、freee株式会社が提供するシステムで、具体的な初期費用は問い合わせが必要ですが、月額料金は1,980円~となっています。
主に複雑で煩雑になりやすい、プロジェクト工数の入力を簡単に行えるよう、サポートしてくれるツールで、収支管理の作業効率を上げられます。
グーグルカレンダーとの連携が可能なため、工数入力の手間を削減できる点も嬉しい所ですね。
freee系列のシステムはどれも操作性が良く、誰でも扱える点が魅力ですが、freeeプロジェクト管理も例外ではなく利用者からも扱いやすいという評価がされています。
また、csvやAPI連携と連携させることでさらに工数入力の手間が省け、予実管理が簡単に行えるようになるため、会社全体の成長に繋がるでしょう。
月額料金も抑えめなため、低予算でシステム導入したい方にもおすすめです。
プロジェクト管理統合ソリューション
出典:https://www.obic.co.jp/project/serviceindustry_solution/project_management.html
プロジェクト管理統合ソリューションは、株式会社 オービックが提供しているシステムで、具体的な料金については問い合わせが必要です。
収支管理が必要な業種の中でもITや広告、コンサルティングに設備工事などの業界に特化したシステムに仕上がっています。
プロジェクト単位の収支管理はもちろんですが営業や受発注、売上や開発など様々なプロセスまでカバーしてくれます。
経営管理に優れたOBIC7との連携なだけでなく、トラブルが起きた際でもコンサルティングSEが手厚くサポートしてくれるため、安心してシステム運用できるでしょう。
アラジンオフィス
出典:https://aladdin-office.com/
アラジンオフィスは、株式会社アイルが提供するシステムで、具体的な初期費用は問い合わせが必要ですが、月額料金は3,300円~となっています。
案件単位で収支管理できるシステムで受発注や売上回収、仕入れに支払いまでカバーしてくれるため、手配状況の把握が簡単にできます。
売上商品と原価商品の紐づけが可能なため、事業全体の把握がしやすい点も魅力です。
また、請求書の発行や管理に加え、オプションで輸入管理まで行えるため、輸入品を扱う企業でも問題なく運用できます。
月額料金も比較的抑えめなため、小規模から気軽に導入してみると良いでしょう。
Project Director
出典:https://www.otsuka-shokai.co.jp/erpnavi/product/project-director/
Project Directorは、株式会社大塚商会が提供するシステムで、具体的な料金については問い合わせが必要です。
各プロジェクトに収支管理を紐づけて管理でき、リアルタイムで進捗や収支が個別に確認できます。
また、プロジェクトの目標に対して注残などを含めてシミュレーションが行えるため、予算達成に向けた計画が、より正確に立てやすくなる点も魅力です。
各プロジェクトごとだけでなく部門や商品のカテゴリごとに収支管理が可能で、導入することで、目標達成に向けてのKPI改善や今後の経営方針なども定めやすいでしょう。
board
boardは、ヴェルク株式会社が提供するシステムで初期費用は無料、月額料金は2,178円~となっています。
従業員は数名の中小企業やフリーランスに適したシステムで、プロジェクトごとの収支管理が行えます。
原価管理や受発注、売上予測などに対応し、これらをベースにした分析機能も搭載されています。
加えて、各種経理周りの書類発行もカバーしてくれるため、収支管理をはじめとしたバックオフィス業務の効率化が期待できます。
無料トライアルにも対応しているため、まずは気軽に導入して自社との相性を検討してみると良いでしょう。
OBPM Neo
出典:https://products.sint.co.jp/obpm
OBPM Neoは、株式会社システムインテグレータが提供するシステムで初期費用は無料、月額料金は50,000円~となっています。
統合型の収支管理システムで、案件や工程別だけでなく、プロジェクト全体における採算、進捗管理などが行えます。
プロジェクトにおける品質やコスト、納期や人員などプロセスを含めカバーしているため、プロジェクトの一元管理が可能です。
また、豊富なテンプレートやテンプレートの作成機能もあるため、収支管理における業務効率を大幅に削減できます。
加えて、アラート機能が搭載されているため、プロジェクトの進捗が芳しくない場合には、すぐに知らせてくれます。
月額料金はやや高めではありますが、収支管理の周辺業務まで1つのツールでカバーしたい方には、最適なシステムでしょう。
HUE Classic Project Management
出典:https://www.worksap.co.jp/services/project/
HUE Classic Project Managementは、株式会社ワークスアプリケーションズが提供するシステムで、具体的な料金については問い合わせが必要です。
プロジェクト別の見積もりや受発注、売上や仕入れ管理などに対応しており、プロジェックの計画立案から実績管理まで行えます。
プロジェクトを個別に状況確認でき、計画に基づく見通しまで把握できるため、採算が取れていないものを素早く発見できる点も魅力です。
また、ボタン1つで原価算出や仕訳、会計システムとの連携が可能なため、操作性の高さもおすすめなポイントです。
GRANDIT miraimil
GRANDIT miraimilは、GRANDIT株式会社が提供するシステムで、具体的な料金は問い合わせが必要です。
受発注や売上、実行予算管理まで一元化できる、中小企業向けの収支管理システムです。
プロジェクトの個別管理も可能で原価管理が徹底できるため、無駄のない経営ができます。
売上進捗をはじめプロジェクトの現状はリアルタイムで確認できるため、下方傾向にあるプロジェクトの早期発見が可能となり、損益を最小限に抑えられます。
また、表計算ソフトから予算の取り込むことで操作効率を向上でき、新規システム導入による業務の煩雑化予防にも繋がります。
実行予算はワークフローによる電子承認も可能なため、気になる場合は自社導入における見積もりを問い合わせてみると良いでしょう。
Reforma PSA
出典:https://www.oro.com/reforma-psa/
Reforma PSAは、株式会社 オロが提供するシステムで初期費用は無料、月額料金は30,000円~となっています。
収支管理が必要な業種の中でもITやWrb系、広告業界に特化しており販売管理や損益管理まで簡単に行えます。
システム内のワークフローで帳票の発行が行え、アラート機能が搭載されているため、請求や支払い漏れを未然に防いでくれます。
また、外注や労務費用の管理も可能で受注する前から作業の見通しを計画できるため、企業全体のリソース把握にも役立ちます。
Reforma PSAでは数秒で工数集計が可能なため、導入後は作業時間や工数入力時間の削減に加え、売上に対応した定量的な評価がしやすくなるでしょう。
ALL-IN
出典:https://www.pro-tatsu.com/list/all-in.html
ALL-INは、株式会社 エステイエスが提供するシステムで、料金は300,000円~利用可能です。
経営に関する機能を網羅的に搭載しているシステムで、その1つとして収支管理が行えます。
案件単位で収支管理ができ売上や仕入れ、利益の可視化が期待でき、それぞれの販売情報や仕入れ情報が確認できるため、赤字プロジェクトの把握や改善も簡単です。
ALL-INではグループウェアが搭載されており、各従業員のスケジュールやイベント情報の確認、出退勤管理による労働費の算出なども簡単に行えます。
このように、ALL-INであれば販売や仕入れに加え会計まで1つのシステムで完結できるため、複数ツールの導入が面倒な方にもおすすめです。
収支管理システムの比較ポイント
収支管理システムは様々ありますが、自社が求める機能や提供形態などがあるサービスを選ばなくては導入効果を最大限発揮できません。
逆に、自社に合わない収支管理システムを導入してしまうと、業務効率が悪くなる可能性があります。
そのため、kの項目では以下に沿って収支管理システムの比較ポイントをご紹介します。
搭載機能
収支管理システムを選ぶ際は、搭載機能で比較すると良いです。
当然ですが、自社が求める機能が導入した収支管理システムにない場合、費用コストだけがかかって全く意味がありません。
予算管理や原価管理、経費管理などはどの収支管理システムにも基本的には搭載されています。
ですが、その他の機能についてはツールによって様々ななため、収支管理システムを導入する際は、必ず搭載機能を確認しましょう。
そのうえで、自社が求める機能であるかを判断し比較すると、最適な収支管理システムが見つかるでしょう。
必要な費用
収支管理システムを選ぶ際は、必要な費用を比較すると良いでしょう。
収支管理システムは大きく分けてクラウド型とオンプレミス型がありますが、それぞれ必要な費用な費用形態が異なります。
例えば、クラウド型の場合導入費用は抑えめですが毎月請求が発生し、オンプレミス型は初期費用が高額ですが、それ以降ランニングコストは不要です。
自社の経営状況や今後の見通しを含めて、どのような費用がどういった仕組みで必要なのかは確認しておくと良いです。
また、中にはキャンペーンが開催されているケースもあるため、搭載機能やセキュリティなどとも合わせて1つの指標として、必要費用は比較すると良いでしょう。
セキュリティの高さ
収支管理システムを選ぶ際は、セキュリティの高さを比較すると良いでしょう。
収支管理では、プロジェクト単位で仕入れ先や売上など重要なデータを多く取り扱います。
セキュリティが甘く情報漏えいやデータの破損などが発生してしまうと、自社の信頼度は大きく低下してしまいます。
そのため、収支管理システムを選ぶ際は、どのようなセキュリティ対策がされているのか、徹底的に比較すると良いです。
また、オンプレミス型でバックアップを取っていない場合、パソコンの老化や劣化からデータが破損してしまった場合、復元は非常に難しいです。
一方で、クラウド型であれば収支管理データはクラウド上に保管されているため、別のパソコンですぐに必要なデータにアクセス可能です。
このように、導入形態によるセキュリティにも注目すると良いでしょう。
提供形態
収支管理システムを選ぶ際は、提供形態を比較すると良いでしょう。
他の項目でも軽く触れましたが、収支管理システムの提供形態はオンプレミス型とクラウド型の2種類があります。
オンプレミス型は自社サーバーにシステムをインストールする形で導入するため、カスタマイズ性が高くより自社にマッチしたシステムを構築しやすいです。
ですが、初期費用が高く基本的にはインストールしたパソコンでしかシステムを使用できません。
一方で、クラウド型は低料金で導入でき、データをクラウド上で管理しているため、特定のパソコンだけでなくスマホからでも気軽にアクセス可能です。
しかし、クラウド型は月額料金が発生するケースがほとんどなため、毎月のランニングコストが発生します。
どちらか一方が優れている訳ではないため、自社の利用シチュエーションや経営状況を加味して、提供形態を選択しましょう。
収支管理システムの主なタイプ
この項目では、収支管理システムも主なタイプをご紹介します。
オールインワン型
オールインワン型は、販売管理や購買管理、原価管理に債権・債務管理など、名前の通り企業に必要な機能が1つのパッケージとして搭載されているタイプです。
オールインワン型を導入すると、全社でプロジェクトを統合して一元管理できるため、部門や部署など関係なく、収支管理がまとめて把握できます。
一方で、プロセス管理機能はやや見劣りするため、システム開発の多い企業では扱いにくいかもしれません。
分離型
分離型は、収支管理の基幹システムにて実績管理を行い、プロジェクト情報を別で管理するタイプです。
プロジェクト情報においては、ベットプロジェクト管理ツールやExcelなどを活用して予実管理を行っていきます。
プロジェクト収支は基幹システムで管理し、各種データの連携が必要ではありますが、オールインワン型に比べて、システム開発が多い企業には扱いやすいでしょう。
統合型
統合型は、オールインワン型と分離型の良い点を合わせたタイプです。
例えば、プロジェクト管理に必要な各種管理機能はもちろん、基幹システムで行われるプロジェクト収支管理機能がどちらも備わっています。
オールインワン型、分離型のどちらでも自社のニーズが満たせない場合にマッチするタイプでしょう。
クラウド型
クラウド型は、収支管理システムの導入形態の1つです。
プロジェクトの収支管理をクラウド上で管理し、自社のパソコンだけでなくスマホでも簡単にデータ参照や管理が可能なため、スキマ時間を有効活用できます。
また、初期費用が低く月額料金も安い傾向があるため、収支管理にまとまった資金を投じられない企業にもおすすめな導入形態です。
オンプレミス型
オンプレミス型は、クラウド型と対になる収支管理システムの導入形態の1つです。
プロジェクトの収支管理を自社サーバーにインストールしたシステムで管理するため、基本的には特定のパソコンでのみ使用できます。
しかし、クラウド型よりもカスタマイズ性が高く、より自社にマッチしたシステムを導入できる点が魅力です。
収支管理システムを導入するメリット
収支管理システムを導入するメリットの1つとして、プロジェクトや企画にかかる費用の可視化があります。
収支管理システムでは、プロジェクト単位で予算や売上、原価や経費などを管理していきますが、これにより管理者がプロジェクトの現状が把握しやすくなります。
プロジェクトにどれだけ予算をかけて、どれくらいの売上を目標としており、現状どれくらいの経費や予算を投入しているのか。
また、今のプロジェクト進行を見て追加予算が必要なのかなど、様々な視点で客観的なデータが把握てきるため、より高度で戦略的な経営判断が可能となります。
しかし、収支管理システムを導入していない場合、現状進行しているプロジェクトにどれだけ資金が投入されているのか、上手く回っているのかなどが不明になります。
そのため、収支管理システムはプロジェクトの可視化ができる導入メリットがあると言えます。
加えて、収支管理の業務効率化効果も期待できるため、無駄な作業時間を減らし自社にとって時間をかけるべき業務に注力しやすくなる点も1つの導入メリットでしょう。
収支管理の進め方
収支管理システムを導入したいけど、どのように収支管理を進めていくと良いのか分からない方も多いでしょう。
そのため、この項目では収支管理をスムーズに行うための進め方をご紹介します。
KPIの策定
収支管理をスムーズに進めるには、まずKPIの策定が重要となります。
KPIとは、自社が行う事業や業務、活動などを測定・評価するうえで、最も重要とする指標のことを指します。
つまり、KPIとは達成するべき目標そのものではなく、目標を達成するうえで評価するべき中間指標と言えます。
基本的にはプロジェクト開始前にKPIを策定して、目標を設定していき、達成できなかった場合は改善していく流れとなります。
収支管理における主なKPIとしては市場シェアや新規の顧客数、売上原価率などが挙げられますね。
こういった項目を具体的に数値として算出し、プロジェクトを進めながらKPI達成に向けて活動していくと良いでしょう。
運用ルールの策定
収支管理をスムーズに進めるには、運用ルールの策定が重要です。
策定ルールとしては、設定したKPIに沿ってどのようにデータを取得・管理していくかや、帳票の付け方などを決めておくとスムーズに収支管理が行えます。
例えば、データの取得方法や管理方法が担当者によって異なる場合、収支管理のデータの整合性が取れなくなり、正しく運用できなくなります。
仮に運用はできたとしても、収支管理の業務効率は非常に悪くなってしまいます。
ですが、運用ルールを予め策定しておくことによって、収支管理におけるデータが整理され使えるデータとして蓄積されていきます。
そのため、収支管理を行う場合は、事前に運用ルールを細かく策定しておくと、無駄なくスムーズな運用ができるでしょう。
収支管理システムを比較してマッチするサービスを導入しよう
収支管理はプロジェクトの可視化ができるため、プロジェクトベースのビジネスモデルを組んでいる企業にとっては非常に重要な工程です。
一方で、収支管理システムはそれぞれ搭載機能が違うため、闇雲に導入しても求める効果が得られず無駄に終わってしまいます。
そのため、まずは自社が収支管理システムに何を求めるのかを明確にしてから、複数サービスの比較がおすすめです。
最適な収支管理システムを導入して、プロジェクトを可視化し戦略的な経営を行いましょう。