このように考えていませんか?
製造業、建設業を中心に、原価を管理しておくことは非常に大切です。
そのため、原価管理システムは大きな助けになりますが、その一方でさまざまな種類があり、どのように選んだら良いかわからないと感じている方も多いのではないでしょうか。
そこで、この記事ではおすすめの原価管理システムから原価管理システムの選び方までわかりやすく解説しています。
ぜひ参考にしてみてください。
- 原価管理システムとは商品の原価を管理するためのシステム
- 原価管理システムの種類は製造業特化型、建設業特化型、汎用型の3つ
- 原価管理システムの機能は原価計算、原価差異分析など
- おすすめの製造業特化型原価管理システムはJ-CCOREsなど
- おすすめの建設業特化型原価管理システムはレッツ原価管理Go2など
目次
原価管理システムとは?
原価管理システムとは文字通り、商品の原価を計算し管理するためのシステムです。
具体的には原価計算を行い、実績と比較したり、損益を計算したりします。
この原価管理システムを導入することにより、業務効率化、損益に対する意識の向上効果が期待できます。
それだけでなく、原価を下げて利益を増大させることも期待できるでしょう。
原価管理システムの3つの種類
原価管理システムの種類は主に以下の3つです。
それぞれの種類について詳しく見ていきましょう。
製造業特化型
原価管理システムの種類としてまず挙げられるのは、製造業特化型です。
原価の管理が特に役立つのが原価が大事になってくる製造業です。
製造工程や製造品目によって原価計算の方法が異なるため、工程別に原価を管理することで、原価を押し下げる戦略を立てることができます。
また、品目別に生産性や収益性などを計算することも可能です。
建設業特化型
原価管理システムの種類としては、建設業特化型も挙げられます。
建設業では案件ごとに原価を計算したり、予算を管理する必要があります。
建設業特化型の原価管理システムでは支払い管理や回収管理の機能まで搭載されている場合もあるため、見積書・請求書が多くて把握しきれていない方におすすめです。
汎用型
原価管理システムの種類としては、汎用型も挙げられます。
原価管理のみならず、プロジェクト管理・販売管理・受発注管理機能が搭載されているシステムもあります。
汎用型では幅広い業界にマッチするため、特殊な業態でも対応しやすくなっています。
特に複雑な配賦設定が必要なく、工程が必要でない場合に役に立つシステムです。
原価管理システムの5つの機能
原価管理システムの機能は主に以下の5つです。
それぞれの機能について詳しく見ていきましょう。
原価計算
原価管理システムの機能としてまず挙げられるのは、原価計算です。
原価計算とは、文字通り製品の仕入れにかかった費用を計算することです。
そう言うと簡単そうに聞こえますが、原価計算は非常に複雑です。
原価計算の方法だけ見ても個別原価計算から標準原価計算まで6種類ほど存在します。
原価管理システムを使えば状況に応じて適切な原価計算が可能になるため、原価管理が簡単になるのです。
原価差異分析
原価管理システムの機能としては、原価差異分析も挙げられます。
製品の原価の予測と、実際の原価にはずれがあるものです。
このズレを分析することで、より効率的に原価を押し下げることが可能なのです。
具体的には、原価が実績に対して高くなった場合には原価を押し下げる改善案を考える必要がありますし、低くなった場合には余った予算を他の項目に振り分ける必要があります。
損益計算
原価管理システムの機能としては、損益計算も挙げられます。
製品の原価と売るときの価格などがわかれば損益の計算が可能になります。
損益計算を行うことでより正確な判断を行えます。
具体的には、限界利益を算出して、その製品で利益が出るかどうか計算することもできるのです。
シミュレーション
原価管理システムの機能としては、シミュレーションも挙げられます。
シミュレーション機能では新製品を開発する時の原価を予想することが可能です。
これにより、新製品を市場に投入すべきかなどが判断できるのです。
これが将来の経営に役立つことは間違いないでしょう。
他システムとの連携
原価管理システムの機能としては、他システムとの連携も挙げられます。
他のシステムと連携することで、原価管理システムの恩恵をより大きく得ることが可能です。
具体的には、原価管理システムはERPシステムや在庫管理システムなどと連携して用いられる場合が多いです。
原価管理システムおすすめ比較表
おすすめの原価管理システム10個を比較表にすると、以下のとおりになります。
システム名 | タイプ | 特徴 | 料金 |
---|---|---|---|
J-CCOREs | 製造業特化型 | ・クラウド型、オンプレミス型ともに使用可能 ・Excelと連携して使用できる |
要お問い合わせ |
MCFrameXA原価管理 | 製造業特化型 | ・原価計算の種類が豊富 ・各部門ごとで原価計算、分析が可能 |
要お問い合わせ |
AMMIC/NetC | 製造業特化型 | ・品目別、工程別に分けて分析可能 ・原価シュミレーションが可能 |
要お問い合わせ |
レッツ原価管理Go2 | 建設業特化型 | ・使いやすさ重視のデザイン ・原価管理、回収管理の一元化 |
66万円~ |
どっと原価NEO | 建設業特化型 | ・工事ごとの原価・収支予想が可能 ・労務系システムとの連携性能が優れてる |
月額2万円~ |
建設工事業向け原価管理システム | 建設業特化型 | ・豊富なオプション機能 ・会計系システムとして名高い奉行シリーズの会社が展開 |
要お問い合わせ |
楽楽販売 | 汎用型 | ・販売全体を管理できるシステム ・作業工数を管理する機能や粗利、生産を管理する機能を搭載 |
初期費用15万円 月額6万円~ |
iFUSION | 汎用型 | ・Excelとの親和性が高いシステム ・予算の編成・管理、人事評価もできる |
要お問い合わせ |
アラジンオフィス | 汎用型 | ・顧客リピート率98% ・充実したサポート体制 |
要お問い合わせ |
GRANDIT miraimil | 汎用型 | ・リアルタイムでプロジェクト進捗率、原価の把握が可能 ・起票の手間も削減 |
要お問い合わせ |
原価管理システムおすすめ3選【製造業特化型】
おすすめの製造業特化型原価管理システムは主に以下の3つです。
それぞれの原価管理システムについて詳しく見ていきましょう。
JFEシステムズ株式会社「J-CCOREs」
出典:https://www.jfe-systems.com/products/jcores/jcores.html
JFEシステムズ株式会社の「J-CCOREs」は製造業の管理会計をサポートすることに向いているシステムです。
工程が入り組んでいる場合にも柔軟な対応が可能なため、製造工程が複雑な会社でも導入しやすくなっています。
Excelとの連携機能が強く、原価管理システムではカバーしきれない範囲はExcelを使って計算することも可能です。
また、SAPなどのERPシステム、基幹システムなどと連携して用いることも可能です。
クラウド型はもちろん、オンプレミス型を選択して導入することも可能です。
料金
J-CCOREsの料金を知るにはお問い合わせが必要です。
ビジネスエンジニアリング株式会社「MCFrameXA原価管理」
ビジネスエンジニアリング株式会社の「MCFrameXA原価管理」は利用場面を選ばず柔軟に対応できる点が魅力的な原価管理システムです。
具体的には、全社、工場ごと、部門ごとなどで原価計算を行い、分析できる点が便利です。
原価計算の種類も豊富で、4種類に対応しています。
その他にも原価差異分析をして製品の限界利益を算出したりすることも可能です。
料金
MCFrameXA原価管理の料金を知るにはお問い合わせが必要です。
株式会社アミック「AMMIC/NetC」
出典:https://www.ammic.co.jp/product/netc.html
株式会社アミックの「AMMIC/NetC」は会計システムとの連携性能が高い原価管理システムです。
原価計算の切り口も豊富で、品目別、工程別などに分けて分析することが可能です。
原価シミュレーションも可能で、原料単価変動、固定費変動などさまざまな角度からシミュレーションを行うことができます。
料金
AMMIC/NetCの料金を知るにはお問い合わせが必要です。
原価管理システムおすすめ3選【建設業特化型】
おすすめの建設業特化型原価管理システムは主に以下の3つです。
それぞれの原価管理システムについて詳しく見ていきましょう。
株式会社レッツ「レッツ原価管理Go2」
株式会社レッツの「レッツ原価管理Go2」は建設業に営む事業者におすすめの原価管理システムです。
データを一元的に管理することにより、仕事全体をスムーズに進めるサポートをしてくれます。
具体的には、見積もり、仕入れ、支払伝票などを一度入力するだけで関係部署に共有でき、回収管理も一元化できます。
日々変動する予算を逐一確認することも可能です。
使いやすさも重視して開発されているため、導入もスムーズに行くでしょう。
料金
レッツ原価管理Go2の料金はスタンドアロン型で66万円~となっています。
また、保守のために1年あたり3.3万円~の費用が必要です。
株式会社建設ドットウェブ「どっと原価NEO」
株式会社建設ドットウェブの「どっと原価NEO」はExcelとの相性が良い建設業特化型原価管理システムです。
オリジナルの帳票を使い慣れているExcelで作成できるため便利です。
工事ごとに原価を予想したり収支を予想できたりするのはもちろんのこと、外部システムとの連携性能も優れています。
具体的には、勤怠管理、給与計算など労務系のシステムとの連携性能も高くなっています。
料金
どっと原価NEOの料金は月額2万円~になっています。
株式会社オービックオフィスオートメーション「建設工事業向け原価管理システム」
出典:https://www.oa.obic.co.jp/solution/search/detail.html?pdid=gsl_koji_kensetsu
株式会社オービックオフィスオートメーションの「建設工事業向け原価管理システム」は会計系システムとして名高い奉行シリーズを展開している会社が扱う建設業特化型原価管理システムです。
大きなメリットとして上げられるのはオプション機能が豊富なことで、利用目的に応じて必要な機能を選択することが可能です。
カスタマイズ性が高いため、幅広い企業の役に立ちます。
また、同社が開発している勘定奉行(個別減価編)や勘定奉行(建設業編)との連携も便利です。
料金
建設工事業向け原価管理システムの料金を知るにはお問い合わせが必要です。
原価管理システムおすすめ4選【汎用型】
おすすめの汎用型原価管理システムは主に以下の4つです。
それぞれの原価管理システムについて詳しく見ていきましょう。
株式会社ラクス「楽楽販売」
出典:https://www.rakurakuhanbai.jp/
株式会社ラクスの「楽楽販売」は原価管理に限らず、販売全体を管理できるシステムです。
案件、プロジェクト、製品、現場ごとに減価と売上を計算することで、手軽に収益計算をすることができます。
汎用的に用いやすいように、作業工数を管理する機能や粗利、生産を管理する機能まで搭載されています。
料金
楽楽販売の料金は月額6万円~となっています。
また、初期費用として15万円がかかります。
株式会社インプレス「iFUSION」
出典:https://www.imprex.co.jp/product/ifusion.html
株式会社インプレスの「iFUSION」はExcelとの親和性が極めて高いサポートシステムです。
Excelを使って原価管理ができるだけでなく、予算の編成や管理、人事評価まで幅広い分野を効率化できます。
これまで通りExcelを使いたいものの、複雑な管理も効率的に行いたいという場合におすすめのシステムです。
料金
iFUSIONの料金を知るにはお問い合わせが必要です。
株式会社アイル「アラジンオフィス」
出典:https://aladdin-office.com/
株式会社アイルの「アラジンオフィス」は幅広い業態に対応した販売・在庫管理システムです。
基本的には在庫を管理するシステムにはなっていますが、原価も管理することが可能です。
サポート体制が充実していることも特徴のひとつで、丁寧に運用マニュアルを作成したり、専属チームを組んでサポートしてくれたりします。
そのサポート力が高く評価されて、リピート率は98%を超えています。
料金
アラジンオフィスの料金を知るにはお問い合わせが必要です。
GRANDIT株式会社「GRANDIT miraimil」
GRANDIT株式会社の「GRANDIT miraimil」はさまざまな業態への対応が可能なERPパッケージになっています。
プロジェクトの進捗や原価をリアルタイムで把握し、収益性を改善していくことが可能です。
起票の手間も削減してくれる点が嬉しいポイントです。
アドオンやテンプレートが豊富で、カスタマイズ製にも優れています。
料金
GRANDIT miraimilの料金を知るにはお問い合わせが必要です。
原価管理システムを選ぶ6つのポイント
原価管理システムを選ぶポイントは主に以下の6つです。
それぞれのポイントについて詳しく見ていきましょう。
ポイント①:自社の業態に対応しているか
原価管理システムを選ぶポイントとしてまず挙げられるのは、自社の業態に対応しているかです。
原価を管理する方法は業態によって異なってきます。
そのため、自社に合ってない原価管理システムを選んでしまうと極めて使いにくいです。
最初に、自社の業態に合ったシステムか確認しておくべきでしょう。
ポイント②:原価計算以外の機能が必要か
原価管理システムを選ぶポイントとしては、原価計算以外の機能が必要かも挙げられます。
原価管理システムはもちろん原価を管理するのがメインのシステムにはなりますが、それ以外にもさまざまな業務を担当できます。
たとえば、原価管理システムの中には発注管理、支払い管理、在庫管理などができるシステムもあります。
ポイント③:原価の配賦方法
原価管理システムを選ぶポイントとしては、原価の配賦方法も挙げられます。
原価を正確に計算するためには、原価の配賦方法を実際の方法に合わせる必要があります。
原価を正確に配賦しようとすると、手作業では大変ですが、システムに任せれば一瞬で計算してくれます。
自社で使っている配賦基準が搭載されている原価管理システムを選ぶと良いでしょう。
ポイント④:Excelとの相性
原価管理システムを選ぶポイントとしては、Excelとの相性も挙げられます。
原価管理システムではさまざまな分析ができますが、原価管理システムが対応してない分析をしたい時もあるでしょう。
そんな時にExcelとの連携性能が優れていれば、簡単にさまざまな分析が可能になります。
ポイント⑤:他のシステムとの連携性能
原価管理システムを選ぶポイントとしては、他のシステムとの連携性能も挙げられます。
原価管理システムは原価管理を効率化してくれますが、他のシステムとの連携性能が優れていれば、周辺業務までまとめて効率化できます。
たとえば、会計システムとの連携ができれば、収支を把握しやすいでしょう。
ポイント⑥:カスタマイズできるか
原価管理システムを選ぶポイントとしては、カスタマイズできるかも挙げられます。
上でも述べましたが、必要な原価管理システムは場合によって異なり、ひとつのシステムで幅広い企業に対応するのは難しいという側面があります。
そんな時にカスタマイズ性が高いと自社に合わせて最適な原価管理システムを組み立てることができます。
そのため、どんな企業であっても扱いやすい原価管理システムを作ることが可能になるのです。
原価管理システムの3つのメリット
原価管理システムのメリットは主に以下の3つです。
それぞれのメリットについて詳しく見ていきましょう。
メリット①:業務効率を上げられる
原価管理システムのメリットとしてまず挙げられるのは、業務効率を上げられることです。
原価を出すと聞くと簡単なようにも聞こえますが、実際には複雑な計算が必要になり、いちいち計算していてはいくら時間があっても足りません。
一方、原価管理システムであれば、一度規則を設定しておけばスムーズに原価を計算してくれます。
これにより、原価計算にかかっていた時間を他のことに振り分けることができ、業務効率化につながるのです。
メリット②:原価・利益に対する意識が高まる
原価管理システムのメリットとしては、原価・利益に対する意識が高まることも挙げられます。
原価計算がすぐにできない環境では、頻繁に原価計算をしないため、原価について大雑把にしか把握できないという状況が続きます。
そのため、現在の状況でどのくらいの利益が出るかも長期間明確ではありません。
しかし、原価管理システムを使えばすぐに原価を確認できます。
そのため、原価を押し下げたり維持したりするためにはどうすれば良いか考える機会が増え、継続的に原価を低く保つ助けになるのです。
メリット③:経営指標になる
原価管理システムのメリットとしては、経営指標になることも挙げられます。
原価は売上や利益を出すのに必要な値であるため、原価管理システムは経営指標を出すことに役立つことになります。
原価管理システムを導入すれば原価をすぐに確認でき、経営判断を素早く行えるため、時代の変化の波に置いて行かれにくくなります。
原価管理システムを使えば原価変動のリスクを考えて原価のシミュレーションをすることも可能であるため、実際に変動が起きた時の対策を前もって考えておくことも可能です。
原価管理システムの2つのデメリット
原価管理システムのデメリットは主に以下の2つです。
それぞれのデメリットについて詳しく見ていきましょう。
デメリット①:コストがかかる
原価管理システムのデメリットとしてまず挙げられるのは、コストがかかることです。
原価管理システムはカスタマイズ性に優れ、大規模なシステムになるためか、それなりの導入費用や月額費用がかかります。
そんな原価管理システムの導入には慎重になる必要があり、きちんと吟味してから導入すべきでしょう。
ちなみに、原価管理システムの月額費用は企業の規模が大きくなると高くなる傾向も強いので覚えておきましょう。
デメリット②:システムによっては自社に合わない
原価管理システムのデメリットとしては、システムによっては自社に合わないことも挙げられます。
先程も述べましたが、原価管理システムは業態によって合う合わないがはっきり分かれます。
自社の業態に合った原価管理システムを選ぶため、導入事例を確認して、自社と似た会社が導入しているかを確認するのも良いでしょう。
自社に合わないシステムを導入してしまうと、逆に無駄な作業が多数発生してしまう可能性もあります。
原価管理システムおすすめまとめ
原価管理システムの種類としては以下のようなものが挙げられます。
原価管理システムの機能は以下のとおりです。
おすすめの製造業特化型原価管理システムとしては以下のようなものが挙げられます。
おすすめの建設業特化型原価管理システムとしては以下のようなものが挙げられます。
おすすめの汎用型原価管理システムは以下のとおりです。
原価管理システムを選ぶポイントは以下のとおりです。
原価管理システムのメリットとしては以下のようなものが挙げられます。
原価管理システムのデメリットは以下のとおりです。
原価管理システムは利益を増大させるために必要不可欠です。
特にJ-CCOREsは柔軟性が高く、導入しやすいシステムになっています。
ぜひ導入してみてはいかがでしょうか?